ベトナムで感じたこと
ベトナムはどうだった?と聞かれると、真っ先に思い付くのは交通マナーの悪さ。東南アジアの中でもっともバイクが多い国だが、交通マナーの悪さもトップクラスだと思う。ベトナムの総人口は9000万人らしいが、1日に30人が交通事故で死ぬらしいので、人口比から言うとすごい人数だ。道路はタイやカンボジアよりも整っていて日本に近いものを感じたので、単純にマナーが悪いと感じた。
それ以外でおれが感じたベトナムの特徴と言えば、普通という言葉が当てはまるのかもしれない。皆が皆そうではないと思うが、タイやカンボジア程に感情的で熱い人柄ではなく、冷静で落ち着いている、そんな印象。ベトナム戦争時代に男性が多く亡くなり、女性が主導で復興をしていった、かかあ天下の国だというので、そういった国民性とおれが感じた印象は一致しているのかもしれない。また、ベトナムの夜光バスから見た景色はどこも電気が光っており、地方にも電気が行き届いている様子を垣間見た。地方との格差や貧富の差みたいなものは、タイなどに比べると少ないのかもしれない。
これらはおれの感じかたで、これがベトナムの全てではないと思うので悪しからず。
おれが関わったベトナム人に関して言うと、優しく親切で、勉強家な人が多いように感じた。カウチサーフィンをしたお店の人達は若者だったため、おれは主に若者と触れ合う機会が多かったが、そこの人達は家族のような密なコミュニティを作っており、毎日がとても楽しそうだった。
その中のベルさんという女性は、英語の重要性を非常に理解しており、英語が達者にも関わらず仕事の合間に暇な時間を見つけては英語の勉強をしていた。日本にも興味を持っており、好奇心旺盛で、とても親切な人だった。見習わなければと感じた。
ベトナムと言えば、長きに渡るフランスの植民地を経て、南北分裂、ベトナム戦争と40年前までは、争いが絶えなかった国と勉強した。そのため、現在もまだ成長段階。実際に感じた印象も、まだまだ成長途中といった印象で、至るところで建築工事がされており、モノレールも建設途中で止まっていた。そういった風景を見て思ったのは、皆がもう少し仕事の意識を高く持ち、交通マナーを守って行けば、もっと成長するのではないかと感じた。というのも、ベトナムでは仕事中にあからさまに机に頭をつけて寝ている人がいたり、携帯で電話しながら運転するバスの運転手がいたり、仕事に対する意識の低さを感じた。
ベトナムで主に感じたことは以上。
あとは、ベトナムでは個人的に失敗したことや辛いことがたくさんあった。予防接種を受けなければならず、無駄にホーチミンに滞在して、孤独で暇な時間を味わったり、バスの日付けを間違えて無駄にニャチャンに滞在したため、フエで観光時間が減り、バス代も多くかかったり、それによって金がなくなりハノイでハロン湾の観光ができなかったり、最後のバスでは、ガタイのでかい欧米人と共有の座席で24時間過ごすという辛さもあった。日本人との出会いがほとんどなかったので孤独感が大きく、またカウチサーフィンに初めて挑戦し英語に苦しんだベトナム旅。でもその分、人のありがたみも分かり、英語の上達も感じたベトナム旅行であった。その時は苦しくてつまらない時間のように感じたが、振り返ってみるととてもいい経験だったと感じる。