猪突猛進男の世界一周やらかしブログ

旅のテーマは"なし"。旅は自由に!!やりたいことをやり、見たいものを見て、いろんなことに猪突猛進になって挑戦する。そして今自分が感じたことを一番に!!書き綴っているブログ。

ラオスday10:UXO関連施設見学(ラオスの戦争と不発弾について)

【ルート】

日本→タイ→マレーシア→タイ→カンボジア→ベトナム→ラオス→ミャンマー



【リアルタイム】

6ヵ国目ミャンマー:パアン



【ブログ】

シェンクワーンで観光しなくてはならない場所、それはUXO関連施設。

UXOとは、不発弾を処理しているラオスの組織である。

前にも少し触れたが、ラオスは世界で一番爆弾が落とされた国なのである。

しかも秘密裏で。



ベトナム戦争の頃、北ベトナムから南ベトナムに延びる、兵士と軍事物資の供給ルートであるホーチミンルートというルートの9割がラオスの山野にあり、そのルートを攻撃するために、アメリカ軍が爆弾を大量に落としたのだと。

だが、投下された爆弾の3割、900万個が今も尚不発弾として残っており(特に貧困部)、全てを撤去するまでには、一世紀以上かかると予測されているらしい。



そんな不発弾を撤去する組織がUXOという組織。

ポンサワーンという街には、UXOの事務所と、MAGビジターインフォメーションセンターというところがあり、実際の爆弾を見たり、ドキュメント映画を見ることができるのだ。



まず向かった場所はUXOの事務所。

俺が泊まっている宿から、徒歩40分程度の町外れにある。

ここでは、施設の外に実際の爆弾が展示されており、間近で見ることができる。



↑施設の外にこのような場所がある。





たくさんの実物の爆弾が飾ってあった。





その中にクラスター爆弾も。

以前にも紹介したかもしれないが、2m近い長さの筒状の爆弾が飛行機から投与されると、約上空2,000mで炸裂し、300~350個の赤ちゃん爆弾(鉄球)が飛び出し、広範囲に渡って被害を及ぼすというもの。



これは相手兵士に対する致死率が低く、怪我人を介助するために兵力を割き、兵力を減らしてしまおうという、悪質度の高い爆弾らしい。

ただし、不発弾として残るリスクが高く、全世界で禁止する方向に向かっているのだと。

ラオスは、世界で初めてこの爆弾が落とされた国らしい。



次に向かった場所は、MAGビジターインフォメーションセンター。





ここでは、UXOが実際に活動する場面や、不発弾の被害に合った方のドキュメントビデオを見ることができた。

ビデオは3種類あり、通常であれば夕方の16時30分から53分間、23分間、55分間の3回上映されるのだが、今はオフシーズン。






客が誰もおらず、係員の人が時間に関係なくビデオを流してくれた。

そして一人で全てを観賞した。

そのドキュメンタリーはとても生々しかった。



少し紹介させてもらうと、不発弾を受けた貧困山村部の男性がおり、その男性は不発弾のため目が見えずらくなり、動くと身体に痛みが生じるようになったのだと。

そして、そのために仕事ができなくなってしまった。

頼りは妻であり、重労働である畑仕事を、毎日毎日一人でやっている場面が流れた。

男性は動けない自分の身体、そして仕事を妻に任せないといけない現実と日々葛藤しており、とても辛そうだった。



不発弾を取り除くビデオでは、オーストラリアのインタビュアーが身体をはり、UXOの人達に同行し、爆弾処理を行っている場面を動画に納めていた。



今まで不発弾の処理のリスクなんて、あまり考えたこともなかったが、命がけだと思った。

もし、高度な技術があれば容易なのかもしれないが、ここはラオス。

木で作った数本の棒に爆弾をくくりつけ、数人で肩に担いで爆弾を移動させる。

時には落としてしまったり、地面を転がせながら移動させていた。

爆発させてしまったら、一生が終わると考えると、怖くて見てられなかった。



そして現在も尚、農山村部では一日に一人が不発弾で亡くなっているのだと。

その理由は、貧しい農山村部の人達が不発弾を採取しようとしてしまうから。

貧しい農村部では、クラスター爆弾の鉄球を、分解してアクセサリーとして売ったり、スクラップメタルとして売ることで収入を得ている人もいるらしい。

自分の生活がかかっているから、不発弾を採取することを止めても、聞かないらしい。



また、子供の被害も大きいのだと。

不発弾は、人目を引くためにカラフルな色をしており、善悪の区別がつかない子供は、それにつられて触ってしまうらしい。

学校の裏のすぐ近くの道に、クラスター爆弾が埋まっている場面や、道を歩いていると鉄の塊が足に当たり、それが鉄球であった、というような場面もあり、大きな恐怖を感じた。



不発弾の撤去が、国の経済発展の鍵を握っているらしい。

不発弾があると、自然を利用した産業が成り立たず、経済発展に大きな打撃となる。

農作物も植えられない。

不発弾を除去するのに、お金がたくさんかかる。

更に、秘密裏で爆弾を落とされたラオスは、カンボジアのように、世界からの大きな寄付も望めない。

今だ国土の3割に不発弾が残っているラオスは、非常に経済発展しずらい環境なのである。



うーむ…深刻すぎると感じた。

これまで俺が見てきたラオスは、そのような影響が分からなかったが、貧困部では苦しんでいる人が多くいるのだろう。



クラスター爆弾は、戦争中もラオスを苦しめ、戦争が終わってもラオスを苦しめ、これから先もラオスを苦しめる。

ラオスにとって、戦争はいつまでも終わらないんだな。



ベトナム戦争といいラオスでの戦争といい、アメリカはロシアや中国が東南アジアを共産化するのを防ぐ、という目的で他国で戦争して、多大な被害を出して…悲劇としか言えない。



関係のないラオスで戦争したことは、百万歩譲って仕方のないことだとしても、不発弾を出してしまったアメリカは、それを全て実費で撤去するのが筋じゃないのだろうか?



知れば知るほど、戦争は自分の利益しか考えてない、最低の産物だと思うようになった。



戦争なく、全ての国が独自の文化を発展させ、共存しながら、地球を大切にしながら生きていく。

そんな世の中ではだめなのだろうか?

それじゃつまらないのかな?



人の命を奪って得る経済発展に、何の価値があるのだろう?



Fin...



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