猪突猛進男の世界一周やらかしブログ

旅のテーマは"なし"。旅は自由に!!やりたいことをやり、見たいものを見て、いろんなことに猪突猛進になって挑戦する。そして今自分が感じたことを一番に!!書き綴っているブログ。

カンボジアで感じたこと

 カンボジアはまさしく悲劇の国という印象であった。事の発端は30年前のポル・ポト政権。ポル・ポトは国の1/4の人々300万人を虐殺した。ポル・ポト政権の詳細については、別のブログに載せているため割愛するが、ポル・ポト政権により国は完全に崩壊し、文明はなくなり、奈落の底まで落ちた。もともと文明が発達しており、賢かったカンボジア人の文化、頭脳、心は別物へ変わってしまった。それがつい30年前の出来事なのだから、信じがたいことである。

 今回のカンボジア旅では、その歴史を感じつつの旅となった。というのも国が崩壊して30年余りしか経っていないためか、貧困の色が濃く、公共交通機関は整っておらず、街や道路はまだまだ未完成であり、公のルールが確立していない場面に多く遭遇した。特に感じたのはゴミ問題と交通である。

 カンボジア人はゴミを捨てることに対する意識が薄く、街はゴミだらけである。ゴミがあっても私たちは幸せだという考え方があるらしく、ゴミを捨てても問題がないという意識が根付いてしまっていた。

 交通に関してはバイクの二人乗り、三人乗り、ノーヘルメットや信号無視を多く見かけ、実際の事故の場面にも出くわした。そもそも信号機は少なく、街を少し外れると車線のない道や舗装されていない道が多くあった。

 また家屋は、街の中心部を15分程度離れるだけで、高床式のボロボロな家があり、電線は通っておらず、自給自足と思われる生活をしていた。

 そんなカンボジアでは、現地に移住して、カンボジアの未来のために奮闘する、とてもステキな日本人の皆さんに出会えた。それは一生忘れられないかけがえのない出来事だった。カンボジアが大好きで、カンボジアへ移住して理学療法士としてビジネスを展開するけんたさん、ゴミ問題に感化され、お店の前の道のゴミ拾いを毎朝欠かさずにしているヒロさん、日本語学校でボランティアとして先生をしている塚本さん等、それ以外にもたくさんの日本人がカンボジアと関わり、カンボジアのために日々奮闘していた。

 また、日本人だけでなく意識の高いカンボジア人にもたくさん出会うことができた。忙しい日々の中、ボランティアでゴミ拾いをしていたガイドの皆さんは、他のカンボジア人とは一味違った意識の高さを感じた。日本語学校で出会ったカンボジア人学生の皆さんは、目が輝いており、とても一生懸命に勉強をしていた。素晴らしいことに、ほとんどの人が夢を持っており、夢に向かって頑張っていた。お金がなく、環境の整っていない場所で勉強に励む姿には感銘を覚え、とても考えさせられた。よく「環境が悪いからできない」という言い訳をしてしまうが、それは非常にちっぽけで、情けないものに感じた。

 ただ、カンボジア人の人柄は二極端であるように感じた。シェムリアップではとても優しく陽気で、穏やかな雰囲気を感じさせてくれる人が多かったように感じたが、プノンペンでは目が冷えきっており、仕事を面倒くさそうにしている人も多く感じた。どこの国でもそうなのかもしれないが、カンボジアは特にその差が大きいような感じがして、未だに傷の癒えないカンボジアを垣間見た感じがした。

 カンボジアの未来は不透明である。現在の政権も独裁的になっており、反政府運動をしている人は何人も殺されているらしい。来年は選挙が控えており、政府に反対する人は殺されてしまうのではないか、ポル・ポトの二の舞になるのではないか、そのような意見も耳にした。しかし、今のカンボジアの若い人は、堂々と反政府を訴える人もいるらしく、今後のカンボジアが変わるための、プラスの要素もあるらしい。おれが出会った人達も然りであり、この人達の力があれば、カンボジアの未来は明るいような気がする。カンボジアが今後、良い方向に進んでいったらよいと心から願います。カンボジアで出会った全ての人に感謝します。

×

非ログインユーザーとして返信する