カンボジア四日目① ― ゴミ拾いボランティア~カンボジア在住のけんたさんと
今日はエレンに紹介してもらった場所に、朝7時20分に集合場所した。
エレンはすでに到着していた。
ここは日本人が経営しているかき氷のお店である。
ここのオーナーのヒロさんもゴミ拾いに参加するらしい。
バスが待っている場所までバイクで移動。
現地の通訳ガイドさんが待っていた。
今日のゴミ拾いボランティアは、現地の通訳ガイドさんが主催したもの。
一年に一回開催されるというレアなもので、そこに遭遇できたおれは、本当に運がいい。
皆で記念撮影後、
バスへ乗り込んだ。
それまでの所要時間は約30分💦
カンボジア人はとても陽気で写真好きであるが、とてものんびりしており、効率的に、という意識が少ないようである。
さすが通訳ガイドさんであり、バスの中では常にマイクで説明をしてくれていた。
英語だったが、おれはあまり聞き取れなかった💦
到着後に会議が行われ、今回の主旨について話しがあったよう。
そして目的の川へ。
川でまず目に飛び込んできたものは・・・
なんじゃこりゃΣ ゚Д゚≡( /)/エェッ!
川には大量のゴミが放置されていた。
初めて見た凄まじい光景。
トングやマスク、ゴミ袋が渡され、ゴミ拾いが開始された。
ゴミはとても多く、匂いがすさまじかった。
最初の川以外にも
学校らしき建物の向かい側に、
大量のゴミ👀👀👀
すごすぎて言葉にならない。
おれやエレンが頑張ってゴミ拾いしていると、リーダーは言った。
「ここで一生懸命ゴミ拾いをしても意味がないんだ。どうせまたゴミは捨てられるから。今回は彼らの意識を変えることが目的だから、ゴミ拾いしている姿を見せるだけでいい。それで少しでも彼らの意識が変わってくれることを期待しよう。」
なるほど❗
確かに納得😄
そこからは、住人に見せ付けるようにゴミ拾いをしていった。
ガイドさん達も、このような人通りの多い場所で、住人の目の前でゴミを拾うことをしていた。
それにしても、ここには住人が利用するであろう飲食店がたくさんあり、非常に不衛生である。
ゴミ山で食事をしているようなものだ。
これを住人はどう感じているのだろうか?
そしてある程度ゴミ拾いが終わると、
ゴミの側にこのような看板を立てていった。
看板には、「ここにゴミを捨てないでください。」といった事が書かれているらしい。
エレンとツーショット。
エレンも汗を流しながらゴミを拾っていた。
終了後は、日本人経営のかき氷のお店へ皆で行き、かき氷をご馳走になった。
そしていろんな話しを聞くことができた。
そもそもカンボジアの貧困はポル・ポト政権から始まっている。
実はカンボジアは、30年前までは非常に文明が発達していた国であり、もし何もなければ日本よりも栄えていた可能性があった国らしい。
それがポル・ポト政権によって無になった。
ポル・ポト政権は、自分の地位が侵されないために、万人が平等だということを強制し、富や宗教、文明の発展を排除するという考えだった。
そのため先進的な建物は全て破壊した。
宗教を禁止し、都心部に住んでいた人は農村部へ追いやられ、自給自足の生活を強要した。
首都であるプノンペンはゴーストタウンとなっていった。
文明の発展を許さず、頭のよい人(教師や医者等)は皆殺害された。
中には鼻が高い、眼鏡をかけているという理由で殺害された人もいるらしい。
殺害された人の総数は、国の1/4の人々。
人々は貧困に喘いだ。
医者がいないため病気になっても治療が受けられず、宗教ができないため精神的に苦しんだ。
食べ物も少なく、栄養失調になっていった。
これらの出来事は人々の心も変えた。
飢餓は窃盗を多くし、賢かったカンボジアの人々は、自分のことしか考えられなくなった。
一気に奈落の底へ落ちていったのである。
これらほつい30年前に起こったこと。
カンボジアの平均年齢は25歳らしい。
信じられないくらい若い国である。
ただ、若者は教育がされていない。
ポル・ポト政権の悲劇から立ち直るだけで精一杯。
生きるだけで精一杯。
このうよな話しを聞いていると、鳥肌がたってきて、とても悲しい気持ちになってきた。
日本の政治家も、自分の地位しか考えない人だと思うことがあるが、ポル・ポト政権はその比ではないのである。
凄まじすぎて、言葉も出ない。
そして今回のゴミ問題も教育と大きな関係がある。
教育がされていないから、ゴミを捨てたらダメという発想がカンボジア人にはないのだ。
もちろん皆ではないが、少なくとも今日伺った村の住人にはない。
ヒロさんは頻繁に言った。
「カンボジア人は悪くはない。歴史がそうさせているだけなんだ。だから、僕たち先進国の住人がカンボジア人へいろいろ教えないといけないんだ。」
その通りだと思った。
悲劇の国は奈落の底まで落下した。
今ここから這い上がろうとしている。
ガイドさん達や、エレン、ヒロさんなどの意識が高く、強い意思を持った人がカンボジアにいる限りは、これから這い上がってこれるのではないかと感じた。
ただし、膨大な時間がかかるだろう。
ヒロさんも、100年後のカンボジアのためにこのような活動をしている、と訴えていた。
ゴミ拾いには、カンボジア在住のけんたさんも参加していた。
けんたさんは理学療法士であり、カンボジアで自営業をしながら生計を立てているのだと。
まさかの同業種と出会え、まさかの起業しているなんて、驚きである。
そして、午後から仕事に同行させてくれるらしく、遊びに行くことにした。
次回へ続く。