ギニア国境にて@賄賂警官との戦い:ギニアday1後編
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日本→タイ→マレーシア→タイ→カンボジア→ベトナム→ラオス→タイ→ミャンマー→タイ→ネパール→バングラデシュ→シンガポール→インド→ケニア→タンザニア→ザンビア→ジンバブエ→ボツワナ→ナミビア→南アフリカ共和国→アラブ首長国連邦→セネガル→マリ共和国→ギニア→モーリタニア→西サハラ(モロッコ)→モロッコ→スペイン→日本
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感情はコントロールできるもの。
上手に怒りの感情を使うことができたらいいのだけど…
by こうの たかのり
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2017/1/24(Tue)
19時になり、乗り合いの乗用車に乗り込んだ。
今回の車内はこんな感じ。
写真じゃ伝わり難いが、相変わらずやばくないっすか?笑
運転手含めて、3人、4人、3人の布陣。
まるでサッカー⚽笑
俺は4人の右端に座った。
端ってのは、真ん中に比べたら遥かにマシで、運はよかった。
ちなみに今回の予定している道のり。
マリの首都バマコから、ギニアの首都コナクリまで一気に行くので、24時間以上の大移動が予測される。
窮屈なガラクタの乗用車に、大量の荷物を載せて24時間も移動するのは、苦行としか言いようがない。
これに耐えると、ブッダにでもなった気分になりそうだ。
そんな窮屈な乗用車は快調で、約4時間後…
国境に到着した。
小さな小屋があり、マリの出国を済ませた。
意外とスムーズに出国できた。
そして次はギニア入国のため、ギニア側のイミグレへ。
ギニアもまた小屋があり、そこでビザを確認してもらった後、通過の許可が貰えた。
スムーズじゃん⤴なんて思い、外へ出て、いつものごとくイミグレの写真を撮った。
すると、その時だった。
下っ端警官から話しかけられた。
下っ端警官「何してんだ⁉⁉」
俺「えっ何って…?」
下っ端警官「写真撮ってただろ。ちょっと来い。」
そう言って、再度小屋の中へ入るよう指示された。
そして、ここの国境を管理する、ボス警官に写真を見せた。
下っ端警官「ボス。こいつ、こんなものを撮ってましたぜ。」
ボス「…」
俺が撮った写真を見たボスは、俺に話しかけてきた。
ボス「これはいかんな…何でこんなことをしたんだ⁉」
俺「ん??」
ボス「何でこんなことをしたんだと聞いているんだ❗❗❗ここは写真を撮ってはいけない場所だぞ❗❗❗」
言葉が通じなかったので、これらの会話はあくまで推測であるが、写真を撮ったことに怒りを示しているということは分かった。
「やっちまった」、と思ったので、俺は平謝りした。
そして「写真を削除するから許して」、と言ったが、全く話しが通じない。
向こうはフランス語しか話せない様子。
そういうときの手段は、スマホの翻訳機能を用いて、スマホで会話するというもの。
以下、スマホで翻訳しながら話した内容。
俺「写真を撮ってごめんなさい。撮ってはいけないと知らなかったんだ。削除するから許してください。」
ボス「これは大きな問題だぞ。許されない。」
俺「確かに、俺が全て悪かったです。削除するから、お願い、許してください。」
ボス「ふざけるな。これはテロ行為だぞ。お前のような奴が、国に入ってテロをするんだ。」
俺「そんなことないです。テロなんてしない。」
ボス「これは重罪だぞ。これを上司に報告すれば、お前は牢屋に入ることになるだろう。足枷を付けられて、ずっと出られないだろう。」
ん?ちょっと大袈裟じゃないか?
でも異国の地ギニアで、こんな大袈裟なことを言われて、少しビビった。
俺「本当にすいませんでした。もう二度とこんなことをしないし、写真を削除するので許してください。」
ボス「いいや、許されない。」
と言い、紙を取り出し、そこに数字を書き始めた。
「50ユーロ」
俺「えっ50ユーロ⁉⁉⁉」
ボス「そうだ、これを支払えば許してやる。」
キターーー❗❗❗
賄賂攻撃。
やっぱりそうだったのか。
あまりに大袈裟だと思ったんだ。
実はギニアは警察が腐敗していることで有名な国。
街中で写真を撮るだけで、警察から罪をふっかけられ、賄賂を要求されることがあるらしい。
ギニアは治安のよい国らしいが、犯罪よりも厄介なのが警察なのだと。
俺「いや、何で払わないといけないの?」
ボス「お前が罪を犯したからに決まってるじゃないか。」
俺「そうですけど…」
確かに写真を撮った俺は悪かった。
ここは払うのが吉だろうか…
その後も必死で説得し、乗り合い乗用車の運転手も説得に加わってくれた。
一般市民も警察の賄賂には悩まされているようで、この時は俺の味方をしてくれたのだ。
だけど、一向に話しを聞いてくれないボス。
これは50ユーロ払うしかないのかな…
写真を撮った俺も悪かったし、これ以上車の皆を待たせる訳にはいかない。
俺「分かった、50ユーロ払うよ。」
渋々50ユーロを支払うことにした。
ボス「よし、それでいいんだ。確かに受け取ったぞ。」
俺「よかった。これで行っていいだろ?」
ボス「いいぞ。行け。」
完全に納得した訳ではないが、今回は俺も悪かったし、仕方がないか…
そう自分に言い聞かせ、小屋を出ようとした、その時。
再び事は起こった。
ボス「おい、ちょっと待て。俺達が話した履歴が、スマートフォンに残ってるな?」
俺「残ってるよ。それがどうした?」
ボス「履歴を消せ❗」
はぁ⁉⁉⁉
今、何て言った⁉⁉⁉
証拠を隠滅しようとするボスの発言。
そんなふざけた発言に、今まで我慢していた堪忍袋が弾けてしまった。
俺「はぁ⁉何言ってんだよ⁉ふざけんじゃねーよ❗絶対削除しない❗❗自分の発言に責任持てよ❗❗」
ボス「じゃあ、帰ったらダメだ。」
俺「はぁ⁉ふざけんなよ❗❗分かったよ、帰らないよ❗❗俺だけここに残ってるやるよ。」
そして、乗り合い乗用車の運転手に向かって。
俺「ここに荷物持って来い❗納得するまでここに居座る。こいつ、マジでふざけてる❗❗」
そう言って、荷物を小屋に持ってきてもらった。
俺の荷物だけ小屋に下ろすと、運転手は無言で乗り合い乗用車に乗り込み、コナクリへ向け出発していった。
一人小屋に取り残された俺…
そんな状況になり、怒りは一瞬で冷めてきた。
やっちまったー( >Д<;)
いやー、完全に失敗した。
マジで最悪。移動手段がなくなった。
ここにコナクリ行きのバスは来ると思うが、時間が分からないし。
来たとしても、その移動には結局50ユーロくらいのお金がかかるだろうから。
まあ自分の言ったことが、間違っているとは思わなかったので後悔はなかったが、感情的になってしまった。
もっと冷静に対応すれば、良い道を見つけられることができたかもしれない。
更に最悪なのは、レインコートと布を車内に忘れてしまったこと。
大切な旅の道具をなくした損失は、50ユーロでは済まされない。
はぁ…
もう一度言うが…
やっちまったー(._.)笑
まあ、そんなことを言っても仕方がないし、今のこの状況をどうにかしないと、先へ進めない。
ここからは怒りの感情を消し、笑顔でボスと話すようにした。
俺「お願いだからお金を返してくれない?」
ボス「ダメだ。それよりも、履歴を消せ。」
俺「絶対嫌だ…早くお金を返せよ。」
ボス「無理だ。お金は返せない。履歴を消せ。」
こんな堂々巡りが30分程繰り返され、日付の変わる深夜0時頃…
ボス「分かった、お金は返すから、履歴も消せ。」
ボスが譲歩してきた。
俺「分かったよ。」
ボスも俺も折れ、話しがまとまった。
俺はお金を取り、会話履歴を消して、小屋を後にした。
それにしても、やらかした。
深夜0時過ぎて、国境に一人取り残されたけど、これからどうすればいいの⁉⁉
Fin...
最後まで読んでくれてThanks❗❗
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